天台宗の根本経典である法華経の如来壽量品を題材にした和歌です。
わしの山へだつる雲やふかからん常にすむなる月を見ぬかな
康資王母(後拾遺集)
*1)
お釈迦さまが教えを説いた霊鷲山を「わしの山」と表現しているのがオシャレですねー。
教養の深さを感じます。
出家した夫を案じつつも悟りに近づいて欲しいという妻の切ない願いが詠まれた短歌です。
如来壽量品には久遠実成という、誰もが悠久の昔から、みな仏の性質を宿しているという教えが書かれています。
*1)四条宮筑前 しじょうのみやの-ちくぜん
平安時代中期-後期の女官,歌人。
筑前守高階成順の娘。母は伊勢大輔(いせのたいふ)。延信(のぶざね)王の室となり,神祇伯(じんぎはく)康資(やすすけ)王を生んだので康資王母,伯母(はくのはは)ともいわれた。後冷泉(ごれいぜい)天皇の皇后藤原寛子(かんし)(四条宮)につかえ,長治(ちょうじ)3年(1106)ごろまで歌合わせで活躍。「後拾遺和歌集」以下の勅撰(ちょくせん)集に39首のる。家集に「康資王母集」。
