お盆のおはなし
Qお盆って何なの?
Aお盆は、年に一度だけあの世から帰ってくるご先祖様を、我が家へお招きする「一大里帰りイベント」です。
そのルーツは二千五百年以上前のインドにあります。お釈迦様の弟子の目連さんという方が、あの世で飢えて苦しむ亡き母親を救うため、たくさんの僧侶に食事を振る舞って大供養を行いました。そのお陰で母親が救われたというお経の物語が、今のお盆の始まりです。
「今、自分がここに生きていること」への感謝を伝えるとともに、亡くなった大切な人やご先祖様と、お家で一緒に楽しく過ごして絆を深めるための、大切な一週間が「お盆」なのです。
Qお盆にすることは?
Aまずは、大切なゲストであるご先祖様を気持ちよく迎える準備からスタートします。
お仏壇をきれいに掃除し、お盆専用の飾り棚を作って、お花や季節のフルーツ、お菓子などをお供えします。名物の「キュウリの馬」と「ナスの牛」は、ご先祖様が「馬に乗って急いで帰ってきて、牛に乗ってのんびり帰るんだよ」という優しいおもてなしの心から生まれたものです。
十三日の夕方には「迷わず帰ってきてね」とお墓で「迎え火」を焚き、お盆中は一緒の時間を過ごします。そして十六日の夕方に「またね、ありがとう」と「送り火」を焚いてお見送りします。
Qお施餓鬼(おせがき)って何?
Aお施餓鬼は、一言でいうと「見返りを求めない優しさを育てる、心のデトックス」です。
仏教には、自分のことばかり考えて心が飢え、常に喉の渇きと苦しみに悶えている「餓鬼」という存在がいます。実はこれは、日頃の私たちの「もっと欲しい」「不満だ」というワガママな心の象徴でもあります。
この法要では、自分と直接関係のない(お腹を空かせた)餓鬼や、身寄りのない寂しい霊たちに、食事やお水を分け与えて救います。見返りを求めず、みんなに優しくする(布施)ことで、自分の心にあるトゲトゲしたむさぼりの心を洗い流し、温かい「慈悲の心」を取り戻すための仏事なのです。お施餓鬼は今年亡くなった方のための供養と思われがちですが、実は生きる者すべてに関係するイベントです。
Qお施餓鬼には何をする?
Aお施餓鬼では、皆様がお寺に集まり、みんなで優しい「おすそ分け」の実践をします。
お寺の本堂には、五色の色鮮やかな旗で飾られた特別な祭壇が用意されます。お坊さんたちがお経を読むことでその功徳が力となり、飢えに苦しむすべての霊へお水や食べ物を届けて安心させてあげることができます。
このときに供養する「お塔婆(木の板)」は、お施餓鬼の優しい思いやりの功徳を、ご自身の亡くなったご家族やご先祖様へとプレゼント(回向)する意味合いがあります。お盆の時期に合わせて、ご先祖様への感謝を伝える日本古来の伝統行事です。
わからないことがあれば何でもきいてくださいね。
